少子高齢化が叫ばれる昨今、日本では60歳以上の方が総人口に占める割合が30%を超えています。今後この人口の高齢化はますます進展することでしょう。このような状況下では、従来とは異なり、60歳以上になっても働き続けてくれる方が社会では求められています。一方で、50代・60代のみなさんの立場からしても、定年後に働き続けたいと考える人が多いようです。内閣府の調査によると、60歳以上でも働き続けたいと考える方が8割もいるとのこと。この理由としては経済的なものが圧倒的に大きく、老後の暇つぶしや余興を目的として働くという人は少ないようです。

60代になっても働き続けたいと考えたとしても、うまく転職できるとは限りません。若者でさえ仕事を見つけるのに苦労している現状があるため、60代となると益々厳しくなるのは仕方がありません。雇用条件の面で様々なマイナスな点を許容しなければならないでしょう。まずは給与の問題です。前職と比べて数十パーセントのマイナスを覚悟しておく必要があります。また立場や役職、肩書といったこだわりを捨てなければならないケースも想定されます。前の会社ではリーダー的ポジションだったかもしれませんが、新しい職場では誰かの下につかなければならないかもしれません。おそらく、上司となる人間はあなたよりも年下で、そのくせにあなたより多く給与をもらっていることでしょう。そういった状況でも腐らすに働くことが出来るか。むしろ謙虚な姿勢で若い上司を手助けすることが出来るか。それが転職成功のカギです。

転職の際には、60代になったあなただからこそ出来る仕事を探しましょう。若い頃のようにハードな体力仕事は難しいかもしれません。ですが、あなたが培ってきた知識や経験を活かせる仕事が必ずあるはずです。例えば営業で成績を残してきたのであれば、コミュニケーション能力が生かせる仕事を探してみるべきでしょう。あるいは自身の素晴らしい経験を若い人に伝える仕事も良いでしょう。仮に技術職であれば、若い人と一緒に作業しながらそのスキルを伝承していくこともできるでしょう。

60代からの転職は決して簡単ではありませんが、しっかり探せばピッタリの仕事が見つかることでしょう。以前までの職種に固執せず、もっと広い視野をもって新しい仕事にチャレンジしてみるのも良い選択肢でしょう。