みなさんは就職と転職の違いを理解していますか?仕事を探すという目的は同じですが、そこで求められる内容はまったく異なります。野球で例えるならば、「高卒ルーキーと他のチームから移籍してきた選手では求められる内容が違う」といったところでしょうか。漠然とした考えしか持たずになんとなく転職を始めると大変なことになります。
就職と転職の違いは様々ですが、一番大きな違いはやはり人材に求められる能力でしょう。
新卒採用はこれから社会人として初めて働くことになる学生を雇うものです。したがって、採用・不採用の基準としてはその人の持つポテンシャルとなります。学生時代にどんなアルバイトをしてきたか、どんな資格を持っているか、といった要素も加味されますが、基本的にはその人の将来性を鑑みて合否を決定します。
一方で中途採用はその人の持つ社会経験や仕事能力で合否が決まってきます。基本的に中途採用は募集している職種・ポジションがすでに決まっているため、そこに適した人材をピンポイントで雇います。したがって、将来性やポテンシャルではなく、その人が前職でそんなスキルを身につけてきたのかが重要となるのです。簡単に言えば、「即戦力」が欲しいわけです。ですから、転職面接の際は職務経歴書やポートフォリオなどを提示し、自分はどんな仕事が出来るのか、会社にどれだけ貢献できるのか、などをアピールしなければならないのです。
冒頭で出した野球の例えで説明すれば、高卒ルーキーはすぐ1軍で活躍しなくても構わない。何年か2軍でトレーニングを積んで、将来的に1軍でレギュラーになってくれれば監督としてはOKな訳です。一方、他のチームから移籍してきた選手には、今すぐ1軍で働いてもらわなければ困るのです。2軍から育成して、数年後にレギュラーに…という訳にはいきません。
最も重要な違いは前述のように求められる人材の質ですが、就職と転職にはほかにも違いがあります。例えば、就職市場・転職市場が開かれる時期の違いです。新卒採用であれば、大学3年生の後半~大学4年生の前半くらいの時期に就職活動をおこなうことになりますが、中途採用にはこのような明確な時期区分は存在しません。企業ごとに求人時期が異なりますので、希望する企業があるのであれば、ホームページなどで随時確認しておく必要があるでしょう。
細かく分ければ他にも違いは山ほどあるので、転職を考えている方は情報収集を怠らないようにしてください。